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ichinicsの主にマンガ日記

『潜熱』1巻/野田彩子

comic 小学館 野田彩子

以前、新井煮干し子さん名義の『渾名をくれ』を読んだことがあり、絵柄や雰囲気が好きだったのと、連載が話題になっているのをTwitterなどでみていて楽しみにしていた作品。
本当に「潜熱」というタイトルがぴったりの作品でした。

潜熱(1) (ビッグコミックス)

潜熱(1) (ビッグコミックス)

主人公の女子大生、瑠璃が好きになったのは、バイト先によくタバコを買いに来る、たぶん父親より年上のヤクザである逆瀬川という男。
明確に年齢は書かれていないけれど、たぶん50代後半くらいなんじゃないかなと思います。もしかしたら60代という可能性もある…。
設定だけでなく、キャラクターを見ても、この2人が恋仲になるというのは想像しづらいのですが、でも読み進めていくうちに、というか読み始めてすぐに、ああこれは恋に落ちても仕方ないなと思っていました。

ここ2年くらいで、年齢差のある恋愛ものが少し流行っているように思います。ぱっと思いつくところだと「恋は雨上がりのように*1や「私の少年」「中学聖日記」など。
例えば「恋は~」は表紙もずっと女の子で、一見女の子が主人公に見えるんだけど、実は視点は「恋される側」である店長側にあることが多くて、女の子はあくまでもヒロインとして描かれている。なので、これは店長の夢オチでもおかしくない…と思いながら読んでます。

でも「潜熱」の場合、視線はあくまでも恋する側の瑠璃にある。
多少無理ある年の差に感じられても、主人公の視線を通すと抗えない好きがあって、それが読んでてすごく気持ちいいんですよね…。
特に主人公の眼線で見る、逆瀬川の手の色っぽさ…。
1巻の時点では、主人公は自分の熱に浮かされている状態で、相手との関係に名前をつけようとはしていない。そんな、秘めた熱がずっと燻っている状態に読んでてゾクゾクします。

ただ、逆瀬川はどこまで信頼できるかなんて全然わからない。
『渾名をくれ』を読んだときも、お互いに自己完結したまま相手を神格化しているお話だなと感じたのですが、この『潜熱』も扱ってるモチーフに近いものを感じました。
主人公の恋はこれからどこに向かうのか、続きがとても楽しみです。

comic-soon.shogakukan.co.jp

渾名をくれ (onBLUEコミックス)

渾名をくれ (onBLUEコミックス)